- AGA治療はどんな治療をするの?
- AGA治療の費用はどのくらいかかるの?
- AGA治療の治療期間はどのくらい?
- AGA治療をやめたらどうなるの?
- AGA治療の副作用はあるの?
このような疑問をお持ちではありませんか?AGAは治療をしないと症状が進むため、AGAかもしれないと思ったときは早めに医療機関を受診し、診察や検査を受けることをおすすめします。
AGA治療は保険を使うことができないため、全額自己負担です。AGA治療を早期に開始することによって、AGA治療費を安く抑えることが期待できます。
本記事ではAGA治療の流れ、治療方法、治療費まで網羅的に解説しますので、ご参考ください。
目次
- AGAは治る?
- AGA治療の流れ
- AGAの治療法
- 塗り薬と飲み薬の併用はできる?
- AGAの治療費用はどのくらい?
- AGAの治療期間はどのくらい?
- 病院に行かなくてもAGAは治る?
- AGAの検査方法は?
- 早めに医療機関を受診しよう
- まとめ
AGAは治る?
AGAを完治させる治療方法は現在のところ存在しません。AGA治療を受けている間は進行を抑えることができますが、治療を中止すると再び症状が進む可能性が高くなります。AGA治療は治すことが目標ではなく、抜けた髪の毛がある程度生えて、その状態を維持する事が治療のゴールです。
AGA治療の流れ
一般的なAGA治療の流れは以下のとおりです。クリニックによって異なるため、詳細な流れは受診予定のクリニックホームページをご参考ください。
- 受診日の予約
- 受付・問診表の記入
- 医師による問診・診察
- 検査(ない場合もあります)
- 治療スタート
- 定期的な通院もしくはオンライン診察
AGA治療ではAGA治療薬を服用する可能性があります。薄毛の状態だけでなく、治療中の病気や現在服用している薬があるときは、必ず問診表に記入するか、直接医師へ伝えてください。
AGAの治療法
AGAと診断されると、AGAの治療がスタートします。どのような治療法があるのか疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
AGAはほとんどの場合、薬による治療が行われます。ここでは、厚生労働省に認可されている薬での治療法やその他の治療法について解説しますのでご参考ください。
治療法 | 薬の形 | 有効成分 | 効果・効能 | 効果発現までの期間 |
---|---|---|---|---|
薬物療法 | 塗り薬 | ミノキシジル | 発毛・育毛 脱毛の進行予防 | 4〜6カ月 |
薬物療法 | 飲み薬 | フィナステリド | 進行遅延 | 3〜6カ月 |
薬物療法 | 飲み薬 | デュタステリド | 進行遅延 | 3〜6カ月 |
メソセラピー | 注射等 | 薬剤により異なる | 薬剤により異なる | |
HARG療法 | 注射等 | AAPE | 発毛・育毛 脱毛の進行予防 | 3カ月以上 |
自毛植毛 | 手術 | 発毛・育毛 | 4カ月以上 |
上記の治療方法についてそれぞれ詳しく解説していきます。
塗り薬
塗り薬(外用薬)にはミノキシジルを使用します。ミノキシジル外用薬は男性用発毛剤で第1類医薬品として厚生労働省の認可を受けています。
ミノキシジル外用薬の効能効果は壮年性脱毛症における発毛・育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防です。ミノキシジルは、毛包に直接作用し、細胞の増殖やタンパク質の合成を促進することによって発毛作用を示します。
副作用として多く報告されているのは、塗布した部分に生じるかゆみと炎症です。副作用と思われる症状があらわれた場合には、使用を中止し、ひどい症状の場合は医師へ相談しましょう。
毛髪の成長には時間がかかり、個人差もあります。一般的に4〜6カ月使用後に効果を感じる方が多くなっています。6カ月使用しても症状の改善が認められない時は、医師へ相談してください。
また、効果を維持するには継続して使用することが必要です。使用を中止すると毛髪が徐々に元の状態に戻ります。
飲み薬
AGAを飲み薬で治療する場合、プロペシアとザガーロを服用するのが一般的です。男性における男性型脱毛症の進行遅延に効能・効果があり、どちらも厚生労働省で認可されています。処方箋医薬品であるため、医師の処方箋が必要です。
男性のAGA発現には男性ホルモンのジヒドロテストステロン(DHT)増加が関与すると考えられています。プロペシアとザガーロはテストステロンをより活性の高いDHTに変換する2型の5α還元酵素を阻害(ザガーロは1型も阻害)し、テストステロンからDHTへの変換を抑制します。
1%以上報告されている副作用は性機能不全(リビドー減退・勃起不全・射精障害)です。効果発現までには3~6ヵ月かかり、効果を持続するためには継続服用しなければいけません。
ミノキシジルの飲み薬を処方しているクリニックもありますが、ミノキシジルの内服薬が承認されている国はなく、ガイドラインでも推奨されていません。
メソセラピー
メソセラピーは、注射などにより有効成分を頭皮に直接注入する最先端の治療方法です。頭皮表面から約1.5㎜の深さに有効成分を注入します。飲み薬と塗り薬のあいだの治療という意味でメソ(中間)セラピーと名付けられています。
メソセラピーでは、注入する有効成分に決まりはありません。そのため、各クリニックで注入する成分は異なります。
一般的なメソセラピーの副作用は、針を使った施術の場合、多少の痛みや出血を伴う可能性があることです。また、まれに使う有効成分によってアレルギー反応を起こす方もいます。
AGA飲み薬や塗り薬とメソセラピーの併用で、効果実感までの期間短縮が期待されています。
HARG療法
HARG療法もメソセラピーと同様に注射器などで薬を注入する方法です。HARG療法は注入する薬剤が「AAPE」と決まっています。「AAPE」はAdvanced Adipose-derived stem cell Protein Extractの略称で、健常なドナーから採取した脂肪組織を培養し、細胞由来の成長因子などを凍結乾燥させた薬剤です。
「AAPE」はアメリカのFDAでは認可されていますが、国内では厚生労働省の承認を受けていません。HARG療法は細い注射針を使用する場合が多く、副作用として痛みや出血を感じる方がいます。
個人差はありますが、HARG療法の効果を実感するまでに約3カ月かかります。HARG療法の相場は1回40~60万円と費用が高額な点がデメリットです。
自毛植毛
自毛植毛はアメリカでは、アメリカ食品医薬品局(FDA)という日本の厚生労働省にあたる機関で認可されている外科手術です。日本においては2022年の段階では、認可されていません。自毛植毛は自分の髪の毛を毛根ごと移植する方法であるため、移植が成功すれば髪が生え続けます。
副作用としては、外科手術ですので施術後の感染や出血や痛みなどが起こる可能性もあります。
植毛した髪の毛は通常のヘアサイクルに組み込まれるため、自毛植毛の効果を実感できるまでに4カ月以上かかることが多いです。
塗り薬と飲み薬の併用はできる?
塗り薬と飲み薬は作用する仕組みが違うため併用可能です。ミノキシジル+フィナステリド、ミノキシジル+デュタステリドという組み合わせで併用される場合もあります。
塗り薬で発毛を促進し、飲み薬で進行を抑えることによって相乗効果が期待できます。
AGAの治療費用はどのくらい?
AGAの治療費用は選択する治療法によって異なります。薬による治療の場合、初診料、薬代などを合わせて月額15,000〜30,000円が相場です。検査が行われるときは、検査の費用が追加でかかる場合があります。
各クリニックによって設定されている料金が違うため、詳細な治療費用は受診予定のクリニックのホームページをご確認ください。
AGAの治療期間はどのくらい?
塗り薬や飲み薬でAGAの治療を開始して効果があらわれる目安は3~6ヵ月です。6ヵ月治療して、変化が見られない時は、薬剤の変更や違う治療方法が検討されます。
AGAは治療によって完治する病気ではありません。AGA治療のゴールは髪の毛が増えた状態を維持することです。治療を途中で中止すると症状が悪化するため、継続することが大切です。
病院に行かなくてもAGAは治る?
塗り薬のミノキシジルは第1類医薬品ですので、薬剤師のいる薬局や通販サイトで購入することができます。しかし、飲み薬によるAGA治療は病院を受診しないと受けることができません。
薄毛の原因がAGAによるものでなく、他の要因である可能性もあるため、AGAかもしれないと不安に思ったときは、医療機関で診察を受けることをおすすめします。
AGAの検査方法は?
AGAはどのように検査して診断をするのか疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。ここでは、AGAの検査方法について解説します。
検査キット
AGAの検査方法の1つは、毛髪ホルモン量測定キットでAGAのリスクを調べる方法です。毛髪中に含まれるジヒドロテストステロン(DHT)量を測定し、AGAのリスクをチェックします。AGAは DHT量が増えることによって発症するため、毛髪のDHT量が高いとAGAのリスクが高くなることが分かります。
毛髪ホルモン量測定キットはオンラインショップやAGA専門の医療機関で購入可能です。頭頂部の髪を根元から5~10本カットし、指定の場所へ郵送するだけでAGAのリスクを知ることができます。
遺伝的に薄毛になるかもしれないと気になる方は、 毛髪ホルモン量測定キットでDHT量を測定してみてください。
皮膚科の検査方法
AGA専門クリニックではなく皮膚科でもAGA治療を受けることができます。内科でもAGA治療が可能ですが、AGAを治療する専門の診療科は皮膚科です。
皮膚科でのAGA検査は、一般的に医師による問診と触診、血液検査が行われます。血液検査では薄毛の原因がAGA以外でないかと、AGA飲み薬を服用することができるかを確認します。
皮膚科でのAGA検査や治療も保険は適用されません。
AGA専門治療院の検査方法
AGA専門治療院での検査の方法は「毛髪ホルモン量測定キットで検査」「血液検査は行わない」「遺伝子検査も含めた血液検査を行う」「一般的な血液検査を行う」などクリニックによって異なります。
一般的な血液検査は1年に1回受ける定期健康診断でも代替できるかもしれません。最新の健康診断結果を受診することで、重複する項目は省略することができる可能性もあるため、受診予定のAGA専門治療院に確認してみてください。
早めに医療機関を受診しよう
「抜け毛が増えてきた」「頭頂部が薄くなっている気がする」など不安に感じたら、早めに医療機関を受診しましょう。
早めに受診し、治療を開始するとAGA治療費を抑えられるかもしれません。AGAは進行性の病気であるため、受診をためらうと症状が進行し、塗り薬や飲み薬が効きにくく、自毛植毛などの手術を選択しなければいけない可能性も出てきます。
AGAはデリケートな病気です。対面での診療に抵抗がある方は、オンライン診療など非対面での受診方法もありますので、実績豊富なクリニックのホームページなどを確認してみてください。
AGA治療には20代~30代が最適
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版において、男性型脱毛症は日本人男性の場合には20歳代後半から30歳代にかけて目立ちはじめ、徐々に進行して40歳代以後に完成すると説明されています。
AGAは20代〜30代で気づき始める方が多い病気です。「AGAかもしれない」と思った時から治療を開始すると、髪の毛の状態を維持できる可能性が高くなります。
まとめ
AGA治療にはさまざまな治療方法がありますが、一般的な治療方法は飲み薬と塗り薬です。効果を感じることができるまでに約3〜6カ月かかり、髪の毛の状態を維持するには治療を継続しなければいけません。
AGAは健康保険を使うことができない自費診療であるため、治療費の支払いが10割となります。しかし、早めに治療を開始すると、治療費用を抑えることができます。
「抜け毛が増えてきたかもしれない」と不安に思う方は、実績のある医療機関を受診して相談してみましょう。